エンディミオン

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煙るような春の宵。こんな日に見たい映画のひとつに、19世紀のイギリスの詩人ジョン・キーツと彼が愛した女性ファニーとの悲恋を描いた「ブライト・スター」という作品があります。二人が交わす詩のフレーズがイギリスの美しい風景と重なり合い、世界でいちばん美しい恋の詩を紡いでゆくキーツの、淡くはかない命が叙情的に映し出されています。ファニーの色彩豊かな衣装、19世紀の室内装飾も見どころ。そして今回ご紹介する本は、この映画のベースともなっているキーツの代表作「エンディミオン」。ギリシア神話をもとに描かれた青年エンディミオンと月の女神の物語は、惜しくも25歳でその生涯を閉じた夭折の詩人の命の躍動が凝縮され、生命力に満ちた詩のフレーズが小川の流れのようにたおやかに、時に深い緑のように隆々と力強く心に響きます。木々の匂いの立ち込める夜、テーブルランプの灯りをつけてキーツの詩に耳を傾けるのも春の宵のひそやかな楽しみです。

エンディミオン ジョン・キーツ作 大和資雄訳

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