<インテリア>で読むイギリス小説

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お店にいらっしゃったお客様とおしゃべりをしていて、よく話題に上るのが、イギリスを舞台にした映画の話。もっぱら家具や調度品など、室内のインテリアが話題の中心なのですが、特に、イギリスBBC放送が製作した映画は、時代考証がしっかりしていて、家具や装飾品、窓や扉、階段、壁、絨毯など、登場する背景のひとつひとつが、その時代を物語るかのように私たちの想像力をかき立ててくれます。エリザベス・ギャスケルの「北と南」、チャールズ・ディケンズの「荒涼館」、ジェーン・オースティンの「エマ」など、BBCの映画は見どころが盛りだくさんですが、インテリアという視点で、それらの原作をあらためて読みなおしてみるのもまた面白いのではないかと思います。今回ご紹介するこの本は、イギリス小説の室内背景に光を当て、イギリスの文化や歴史に触れながら、物語の登場人物の人間像に迫ろうとする興味深い一冊。アカデミックな内容なので、多少とっつきにくいところもありますが、美しい挿絵をゆっくりと眺めながら、熱い紅茶をいただくのもまた楽しいひと時です。

<インテリア>で読むイギリス小説 久守和子/中川僚子編著

Bottle Collecting

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アンティークボトルは、コレクターもたくさんおられる人気の品です。この2冊は、先代の社長が今から二十年ほど前に、英国の仕入れ先でアンティークボトルを大量に買い付けした際に手に入れた、コレクターズガイドのような本。イギリスからはるばるやってきた大量のガラスボトルは、文字が読めないほど汚れていて、ガレージで皆でせっせと洗ったのを思い出します。哺乳瓶、インク瓶、薬瓶、香水瓶、スピリッツの瓶などなど、色とりどりのガラスは水の中でキラキラと光を受け、深いコバルトブルーのガラスに刻印された’POISON’という文字に、頭がひんやりとしたり。本には、古いボトルの写真と、プライスガイド、当時のオリジナル広告なども載っていますし、瓶の形ごとに詳しい年代が記されています。なんといっても面白いのは、泥を掘り起こしてボトルを採掘している写真。パブで出会った93歳の老人から、子供のころに瓶を投げ捨てていたという話を聞き、その場所を探して古い貴重な瓶を掘り出したのだそう。アンティークのお好きな方は、ワクワクが止まらなくなってしまうかもしれません。

Bottle Collecting – A Comprehensive Price Guide   Roger Green

Antique Glass Bottles Price Guide    Gordon Litherland

 

はじめに

来店してくださったお客様とお茶を飲みながら、小一時間ほどゆっくりとお話をすることがあります。ひとしきりお互いに話をして、お帰りの際には「ポートベロさんでアンティーク好きな方を集めてお茶会をしてください!」と盛り上がってお開きとなるのですが、お茶会となると、何かテーマがあったほうが面白いだろうな、と商売っ気を出してしまうのが店主の常。あれやこれやと思いをめぐらせた果てに、本業と近からず、遠からず、「イギリスの本」をテーマにしてみてはどうかな、というアイデアが浮かびました。お店には、先代の社長が集めた本、私の本、妹の本・・・と、イギリス文学、アンティーク、建築、ガーデニングなど、たくさんの蔵書があります。まずはポートベロの書棚の中から、一冊を手に取り、アンティーク店の日々徒然を交えてご紹介しながら、いつか皆さまとイギリスの本を囲んだ素敵なお茶会ができれば幸いです。ひとつひとつの時間がゆっくりと重なり合う「ジェーンオースティンの読書会」のように、心うち解けてお話ができる楽しいひとときが訪れることを願って!